山形国際ドキュメンタリー映画祭2017 特別上映企画「あれから10年:今、佐藤真が拓く未来」2017/10/6(金)〜10(火)
「やまがたと映画」公式プログラム あれから10年:今、佐藤真が拓く未来
Ten Trips Around the Sun: Sato Makoto’s Documentary Horizon Today
日程:10月6日(金)~10日(火)(映画祭:10/5~12)
会場:山形美術館(上映)KUGURU(イベント)双月橋(芋煮会)
コーディネーター:桝谷秀一、秦 岳志、小林 茂、長倉徳生
日本のドキュメンタリー映画界を代表する映画監督・佐藤真が突然この世を去って、早くも10年。一作ずつ手法を変え、常に新たな映画表現を切り拓きつつ、著作ではドキュメンタリー映画の歴史・哲学を大いに語り、映画思想の最前線を走り続けた佐藤真。没後10年を迎え、その映画人生と本映画祭とが密接に絡んでいた事実が改めて明らかになってきました。また最近は、佐藤真を直接知らない若い世代の中に、彼の作品や著作を通して大きな影響を受け活動する人たちも次々と生まれています。本特集上映が、佐藤真の仕事をさらに新たな未来へと繋げていくきっかけになればと思っています。
写真:村井勇
上映+トーク
会場:山形美術館〈M2〉
10/6(金) 11:00 阿賀に生きる(1:55)
トーク:平岩史行(冥土のみやげ企画/水と土の芸術祭2018副実行委員長)
10/6(金) 14:30 まひるのほし(1:33) / 花子(1:00)
トーク:和島香太郎(映画監督・脚本家)
10/7(土) 10:30 我が家の出産日記(0:45) / おてんとうさまがほしい(0:47)
トーク:交渉中
10/8(日) 10:30 SELF AND OTHERS(0:53) / 阿賀の記憶(0:55)
トーク:小谷忠典(映画監督/武蔵野大学客員教授)
10/10(火) 10:30 OUT OF PLACE(2:17)
トーク:小森はるか(映像作家)
関連イベント
会場:KUGURU(山形市七日町2-7-23 とんがりビル1F)
1)『阿賀に生きる』とヤマガタ 10/7(土) 14:00〜16:00
第1回映画祭では、橋の下に寝泊まりして世界の映画を浴びるように観た『阿賀に生きる』の若きスタッフたち。その後の第2回では編集途中のラッシュ上映会が実現。そこでの喧々諤々の議論を経て再編集された完成版は見事第3回映画祭に招待され優秀賞を受賞。奇跡的に記録されていた当時のビデオ映像を交え、いきさつを知る関係者たちが映画祭の持つ大きな可能性について語り合います。
出演:旗野秀人(『阿賀に生きる』仕掛け人)、小林茂(『阿賀に生きる』撮影)、桝谷秀一(YIDFF理事)、倉田剛(「山形映画祭を味わう」著者)、神谷丹路(佐藤真妻/韓国文化研究家)他
※YIDFF’91での『阿賀に生きる』ラッシュ上映時の記録映像編集版(Hi8撮影/HD/20分 撮影:桝谷秀一/構成・編集:川上拓也)の上映付き
2) 海外から見た佐藤真 10/8(日) 14:00〜16:00
日本国内のみならず世界で活躍した佐藤真監督。しかしその後、日本の多くのドキュメンタリー映画作家が海外展開に挑戦しますが、なかなか思うようにいきません。日本のドキュメンタリー映画は海外からどう見えているのか? ミシガン大学教授のマーク・ノーネスさんに彼独自の佐藤真論、そして日本のドキュメンタリー映画の潮流について語っていただきます。また中国語圏との交流について、立教大学の秋山珠子先生にもお話を伺います。
出演:マーク・ノーネス(ミシガン大学教授)、秋山珠子(立教大学講師)
3) 村川拓也演出「エヴェレットゴーストラインズ Ver.B「顔」山形特別版」上演 10/8(日) 19:00
演出家・村川拓也による、佐藤真監督の不在をめぐる一夜限りのドキュメンタリー演劇。村川は京都造形大学の佐藤真ゼミ一期生。2年前に京都で初演された本作品は、佐藤真ゼミOB・OGなどと村川が、佐藤監督の突然の死の受け止め方について対話する、その様をそのまま舞台に上げた作品。その奇抜な提示方法と意外な感動を呼び起こす展開で大きな話題を呼びました。その山形特別バージョンを、新たな出演者を交えて上演。
料金:2,000円
4) 佐藤真に出会う新世代 10/9(祝) 14:00〜16:00
佐藤真監督が亡くなって10年。最近になって、全く同時代的な接点の無かった若い世代から、佐藤さんに続く表現に挑戦する人たちが次々と出てきています。彼らはいったい佐藤さんの何に興味を持ち、可能性を感じているのか。それぞれが感じている佐藤さんの魅力を語り合い、自らの活動の紹介をしていくことで、佐藤真監督が拓く未来の可能性について語り合います。
出演:川崎那恵/小森はるか/和島香太郎/岡本和樹/我妻和樹/川上拓也/石田優子/小林知華子/小谷忠典 他
司会: 清田麻衣子/秦 岳志
打上げ:阿賀の家のスタッフがテントで泊まった橋の下で芋煮会!10/9(祝) 19:00〜深夜
会場:双月橋(山形市双月町 ※とんがりビルより徒歩約15分)
第1回映画祭の際、お金の無い『阿賀に生きる』スタッフが寝泊まりしたという馬見ヶ崎川の「双月橋(そうつきばし)」の下を聖地に見立て、みんなで山形名物の芋煮を料理し、食べ、呑もう、あわよくばテントも張って泊まろうという、ピクニック気分のゆるい打ち上げイベント。
お問合せ先
会場では、佐藤真のエッセイ傑作選と、佐藤真とゆかりのある、現在活躍する作家たちのエッセイを収録した書籍『日常と不在を見つめて ドキュメンタリー映画作家 佐藤真の哲学』(里山社)も販売しております。この機会にぜひご一読ください。