東京堂書店 関川夏央さん×酒井順子さん対談「井田真木子著作撰集第2集」無事終わりました。
3月12日(木)の東京堂書店さんでの対談トークショーにお越しいただいた方々、
誠にありがとうございました。
東京堂書店さんには、心のこもったフェアまで開催いただきました。
文芸担当清都さんの素晴らしいフェア台!
第1集と同様、第2集も中身は折り紙付きなのですが、
二度目ということで、
なかなか足を運んでいただけないのでは、と当日まで不安でいっぱいでしたが、
多くの方に来ていただき、まずそのことが有難く、本当に感謝、感謝です。
関川さんと酒井さんには、終始おぼつかない司会(清田)をあたたかく
リードしていただき、ほんとうにありがたかったです。
そしてお二人の対談は、私自身新鮮な驚きに満ちた内容で、
率直に、たいへん面白かったです。
今回発売する第2集に収録しているインタビューは、
井田真木子自身の言葉で自作や自分自身の創作行為について語っているもので、
これはこれで、たいへん興味深く、面白い内容です。
しかし、事実を自分の中で組み立てて「物語を作ってしまう」井田真木子が語る
内容だけに、作品を読み込みつつ、さらに井田真木子本人の言葉を再度、
検証し直していただいたような昨日の対談は、
井田真木子とその作品を考えるうえで、とても重要なものでした。
80年代のバブル時代に雑誌記者として記事を乱発したことが、
反動のように、その後、丹念な取材と情報収集に基づいた
長編作品の執筆に向かわせて行ったのではないか、
また、80年代という時代は何だったのか、という検証を、自虐的になるのではなく、
自分がやらなくてはならないという使命感にも似たようなものを持っていた、
という関川さんの鋭いご指摘。
そして、酒井さんがおっしゃっていた、
井田真木子が知りたかったのはどこまでも自分自身だったということ。
また、井田作品はすべて青春期から未来を見据えて終わっているものの、
それは井田真木子自身の問いかけがその時点でまだ若いものだったからだろう、
というご指摘も、ハッとしました。
これは帰りの電車で考えたのですが、
井田真木子は、自分がなぜこんなに苦しいのか、ということを、
他人を通して知ろうとしたのではないか、という気がしました。
それだけに「私」を終えた先に人生が続いたなら、
井田さんが何を書いたのか、とても見てみたかったです。
まだまだたくさんの発見がありますが、
落ち着いてじっくり考えたいと思います。
ともかくとても貴重な一夜でした。
お集りいただいた方々、そして、関川さん酒井さん、東京堂書店のみなさま、
本当にありがとうございました。
フェアは3月いっぱいも開催致します!
井田真木子が読んだ「私の本」独特なチョイスがかなり面白いです。
また、関川さん、酒井さんのご著書も併設させていただいております。
是非、お越しください!