2017/1/27(金)「男たちの旅路 〜山田太一セレクション〜」刊行決定!
昨年12月より刊行しております「山田太一セレクション」第3弾「男たちの旅路」を1月27日に発売いたします。
鶴田浩二演じる特攻隊の生き残り、吉岡司令補の「お説教」がしびれる名シリーズです。車椅子が社会に出ていけないという問題を、トコトンまで掘り下げて描いた山田太一ドラマのなかでも記念碑的作品「車輪の一歩」や、高齢化社会の到来にいち早く反応し、「社会のお荷物的存在になんかなりたくない」という
老人たちの反乱を描いた「シルバーシート」など、社会問題を人間ドラマとして巧みに描き出した作品も多く、今なお忘れられない、忘れてはならない、ヒリヒリするようなセリフがそこかしこに登場します。
「迷惑をかけることを怖れるな」(「車輪の一歩」)
「いまは、もうろくばあさんでも、立派に何人かの子供を育てた、ということで、敬意を表されてはいかんかね?」(「シルバーシート」)
その他、昨年末に惜しまれながら亡くなった根津甚八さんの、絶頂期で引退を試みる歌手が当たり役「墓場の島」など、何度でも確かめたい名作の数々。また、人生の終わりにさしかかった、戦争未亡人の女教師の心情を切々と描く名作短編「終りの一日」も収録。どこから読んでも楽しめる「男たちの旅路」全話を一冊に収録した画期的な試みです。ぜひご覧ください!
装丁:マッチアンドカンパニー(町口覚+浅田農)
ISBN 978-4907497-06-4
定価 2200円
552ページ
ペーパーバック装