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お知らせ

田代一倫写真集『はまゆりの頃に 三陸、福島 2011〜2013年』

2013 年11 月8日発売!

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著者 田代一倫(本作で2013 年さがみはら写真新人奨励賞受賞)
装丁:鈴木成一デザイン室
菊判(225 ㎜ ×148 ㎜)
本体3,800 円+税
カラー488 ページ+ 別刷折込
ISBN 978-4-907497-00-2 C0072

折込寄稿執筆=赤坂憲雄(民俗学)、伊藤俊治(美術史家)、

大島洋(写真家)、倉石信乃(写真批評・詩人)、中島岳志(南アジア地域研究・近代政治思想史)

「被災地」と「他者の限界」とは?
全488 ページ。掲載写真453 点。撮影人数のべ1200人。史上類のない写真表現。
2011~2013 年春。変貌を続ける被災地、東北へ。自らを〝よそ者〟とする33 歳、新人写真家が迷い、考え、
挑んだ、無謀かつ偉大な一期一会の記録。真っ向勝負の肖像写真453 点と覚書き。

2013年2月22日 福島県双葉郡楢葉町山田岡美し森 「弁当買ってて、来るのが遅くなりました」 いわき市から福島第一原発に働きに来ている男性です。現在は作業員の方の送り迎えをするための車を洗って除染する仕事をされているそうです。
2013年2月22日 福島県双葉郡楢葉町山田岡美し森
「弁当買ってて、来るのが遅くなりました」
いわき市から福島第一原発に働きに来ている男性です。現在は作業員の方の送り迎えをするための車を洗って除染する仕事をされているそうです。

2012年6月23日 宮城県仙台市青葉区国分町 震災直後は、実家のある岩手県遠野市に帰っていたという青年です。それから半年後、再び国分町に戻ってホストを再開したそうです。
2012年6月23日 宮城県仙台市青葉区国分町
震災直後は、実家のある岩手県遠野市に帰っていたという青年です。それから半年後、再び国分町に戻ってホストを再開したそうです。

2011年4月23日 岩手県宮古市田老田中 「震災を思い出すので、直後はなかなか自分の家に戻ることができなかった」 自宅跡に探し物をしに来た女性です。高価な物ではなくても、自分にとって大切な物を探す方々と対面すると、物に対する人の価値観を改めて考え直します。
2011年4月23日 岩手県宮古市田老田中
「震災を思い出すので、直後はなかなか自分の家に戻ることができなかった」
自宅跡に探し物をしに来た女性です。高価な物ではなくても、自分にとって大切な物を探す方々と対面すると、物に対する人の価値観を改めて考え直します。

2011 年3 月11 日の震災を機に、著者は三陸、福島の人々を
2013 年5 月にかけてのおよそ2 年間、撮影し続けた。
総写真枚数は1200枚超。農村や漁村だけでなく、
歓楽街やショッピングセンターに居る人々など、
「イメージどおりの東北、被災者」だけではない人々が、
同じ構図、カメラ目線で撮影され、人々と交わした言葉、状況、
自問自答が抑制の効いた言葉で綴られる。
本書は、その中から453 枚をセレクト。

〝異物〟である写真家が、考え、悩みながら
〝他者〟である被災地の人々に真正面から相対し、
見返される視線や、写り込んだ事柄、そして文章を通し、
日々変化の著しい被災地という、
特異な状況下における土地に生きる人々の微細な感覚を丁寧に読者に伝えていく。
本書を読み終えた時、読者の身体の中には
「東北」のたしかな感触が残っているだろう。


著者プロフィール
田代一倫 TASHIRO Kazutomo 略歴
1980 年福岡県北九州市八幡生まれ。
2006 年、地元、福岡の高校生のポートレートを撮影した初個展
「浮憂世代」(新宿ニコンサロン・東京)で第8 回三木淳賞奨励賞を受賞。
2006 年より、福岡市にて、写真家自身で運営するギャラリー
< アジア フォトグラファーズ ギャラリー> の設立、運営に参加し、
自身の故郷を撮影した「八幡」のシリーズを継続的に発表。
2010 年に活動の拠点を東京に移し、
<photographers’ gallery>
で作品を発表している。本作の連続展覧会(東京、大阪、福岡、福島で開催)で、
2013 年さがみはら写真新人奨励賞を受賞した。