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里山社の本

病と障害と、傍らにあった本。

齋藤陽道、頭木弘樹、岩崎 航、三角みづ紀、田代一倫、和島香太郎、坂口恭平、鈴木大介、與那覇 潤、森 まゆみ、丸山正樹、川口有美子

病や障害の名でくくれない、固有の症状や想い。誰かと分かち合うことのできない時間、傍らにあった本とは。

病や障害の名前ではひとくくりにできない、その実情。それゆえにその只中にいる人は、心身のつらさのみならず、誰とも分かち合えない想いに孤独に陥りがちになる。そんな時、外の世界と自分の内とを繋ぐ「窓」となる本は、あったのか。12人の当事者、介護者による、本と病と障害と、生きることにまつわる書き下ろしエッセイ集。

目次
【本を知る】
齋藤陽道  母の絵日記 
頭木弘樹  本嫌いが病気をして本好きになるまで 
岩崎航   病をふくめた姿で 

【本が導く】
三角みづ紀 物語に導かれて 
田代一倫  写真と生活 
和島香太郎 てんかんと、ありきたりな日常 

【本が読めない】
坂口恭平  ごめん、ベケット 
鈴木大介  本が読めない。 

【本と病と暮らしと】
與那覇潤  リワークと私―ブックトークがあった日々 
森まゆみ  体の中で内戦が起こった。―原田病と足るを知る暮らし― 

【本と、傍らに】
丸山正樹  常にそこにあるもの 
川口有美子 それは、ただ生きて在ること

著者について

齋藤 陽道 (サイトウ ハルミチ) 写真家。生まれつき聞こえに障害がある感音性難聴と診断を受ける。二〇一〇年に写真新世紀優秀賞受賞。二〇一一年、写真集『感動』、二〇一九年『感動、』(いずれも赤々舎)刊行。二〇一三年、ワタリウム美術館にて個展「宝物」開催。エッセイ集に二〇一八年刊行『声めぐり』(晶文社)、『異なり記念日』(医学書院)他多数。/頭木 弘樹 (カシラギ ヒロキ) 文学紹介者。大学三年の二十歳のときに潰瘍性大腸炎を患い、十三年間の闘病生活を送る。著書に『絶望名人カフカの人生論』(新潮文庫)、『絶望読書―苦悩の時期、私を救った本』(河出文庫)、『食べること出すこと』(医学書院)他多数。/岩崎 航 (イワサキ ワタル) 詩人。三歳の頃に筋ジストロフィーを発症。現在は胃ろうからの経管栄養と人工呼吸器を使い、在宅医療や介護のサポートを得て自宅で暮らす。著書に詩集『点滴ポール 生き抜くという旗印』、エッセイ集『日付の大きいカレンダー』、二〇一八年、兄の岩崎健一と共著の画詩集『いのちの花、希望のうた』(以上、いずれもナナロク社)刊行。二〇二〇年、第二詩集『震えたのは』刊行予定。/三角 みづ紀 (ミスミ ミヅキ) 詩人。大学一年生の頃に膠原病の全身性エリテマトーデスとの診断を受ける。詩集『オウバアキル』『カナシヤル』『隣人のいない部屋』、エッセイ集『とりとめなく庭が』(ナナロク社)刊行。二〇二〇年、詩集『どこにでもあるケーキ』(ナナロク社)刊行。/田代 一倫 (タシロ カズトモ) 写真家。二〇〇六年、福岡市でアジア フォトグラファーズ ギャラリーの設立、運営に参加。同年、三木淳賞奨励賞受賞。韓国、九州で肖像写真を中心に撮影、発表。二〇一〇年に東京、新宿の photographers ‘galleryに拠点を移す。写真集に『はまゆりの頃に 三陸、福島 2011~2013年』(里山社)『ウルルンド』(KULA)。二〇一七年秋より双極性障害を発症。二〇二〇年九月に新潟、砂丘館にて個展開催。/和島 香太郎 (ワジマ コウタロウ) 中学三年生の時に、てんかんと診断される。映画監督作に『第三の肌』『小さなユリと 第一章・夕方の三十分』。編集作に坪田義史監督作『だってしょうがないじゃない』。てんかんについて語るポッドキャストラジオ「ぽつラジオ」を開始。/坂口 恭平 (サカグチ キョウヘイ) ルポルタージュ、小説、思想書、画集、料理書など多岐にわたるジャンルの書籍、音楽、絵などを発表している。自らの躁鬱病の経験から希死念慮に苦しむ人々との対話を「いのっちの電話」として、自らの携帯電話(〇九〇-八一〇六-四六六六)の番号を公開。『自分の薬をつくる』(晶文社)、『苦しい時は電話して』(講談社新書)、風景画集『Pastel』(左右社)他多数。/鈴木 大介 (スズキ ダイスケ) 文筆業。四十一歳の時に突然、脳梗塞を発症。身体の麻痺は軽度だったが、その後遺症として記憶障害、認知障害などの高次機能障害が残る。その体験を綴った『脳が壊れた』、『脳は回復する 高次脳機能障害からの脱出』(いずれも新潮新書)、『されど愛しきお妻様 -「大人の発達障害」の妻と「脳が壊れた」僕の18年間』(講談社)、『「脳コワさん」支援ガイド』(医学書院)、『不自由な脳』(金剛出版)他多数。/與那覇 潤 (ヨナハ ジュン) 歴史学者。二〇一四年に双極性障害を発症し、休職を経て離職。自身の体験を踏まえた『知性は死なない』(文藝春秋)、『心を病んだらいけないの?』(斎藤環と共著、新潮選書)など。その他、『翻訳の政治学』(岩波書店)、『中国化する日本』(文藝春秋、後に文庫化)、『日本人はなぜ存在するか』(集英社、後に文庫化)など。他著書多数。/森 まゆみ (モリ マユミ) 作家。季刊の地域雑誌「谷中・根津・千駄木」を創刊し、地元の人々の聞き書きをベースにした雑誌づくりで地域コミュニティの活性化に貢献。『鷗外の坂』(新潮社)、『『青踏』の冒険:女が集まって雑誌をつくるということ』(平凡社)他著書多数。二〇〇七年、自己免疫疾患である原田病に罹患。『明るい原田病日記―私の体の中で内戦が起こった』(亜紀書房)、縮小社会研究会の松久寛氏との共著『楽しい縮小社会』(筑摩書房)を刊行。近著に『本とあるく旅』(産業編集センター)他。/丸山 正樹 (マルヤマ マサキ) シナリオライターとして活動。頸椎損傷という重い障害を持つ妻と生活をともにするうち、さまざまな障害を持つ人たちと交流するようになる。次第に、何らかの障害を持った人の物語を書くことを模索。『デフ・ヴォイス』(文藝春秋)(『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』として文庫化(文春文庫))。『龍の耳を君に』(創元推理文庫)、『慟哭は聴こえない』(東京創元社)『刑事何森 孤高の相貌』(東京創元社)他著書多数。/川口 有美子 (カワグチ ユミコ) ALSに罹患した母の介護体験を記した『逝かない身体――ALS的日常を生きる』(医学書院)で二〇一〇年、第四十一回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。他に『末期を越えて』(青土社)、共編著に『在宅人工呼吸器ケア実践ガイド―ALS生活支援のための技術・制度・倫理』(医歯薬出版)などNPO法人さくら会副理事。
病と障害と、傍らにあった本。

病と障害と、傍らにあった本。

齋藤陽道、頭木弘樹、岩崎 航、三角みづ紀、田代一倫、和島香太郎、坂口恭平、鈴木大介、與那覇 潤、森 まゆみ、丸山正樹、川口有美子

装丁:服部一成

2020年10月25日・刊
定価:2,000円+税
256ページ
ISBN: 978-4-907497-12-5
上製本
四六版/カバー帯あり

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